院長ブログです
また、転校か…。親の転勤の都合でもう4回目だ。
今度は幼稚園の頃に一度住んでいた場所にまた戻るらしい(幼稚園の頃のことはさすがにあまり覚えていない)。
転校を繰り返すうちにいつの間にか「友達の作り方」を覚えてしまった。その学校をまず観察して、早くなじめそうなキャラになってそれなりにうまく過ごす。
今の学校では「優しい子」。
その前は「とにかく元気な子」。
次はどんなタイプがいいのかな。
夏休み早々には引越しを終え、これまでずっと続けてきたサッカーの新しいチームへの入会手続きをしに行った。
すると、「康太だろ?おかえり!」と知らない子達から声をかけられた。
「俺だよ!」「思い出してよ~」とか言われたけど、全然覚えていない。
幼稚園が一緒だった子で、今回戻ってくると知って楽しみにしてくれていたそうだ。
翌日から早速練習に加わった。今まではチームになじむまで時間がかかったけれど、今回は違う。
「康太!」「康太、行け!」「康太…!」と、前からのチームメイトのようにあちこちから呼ばれる。
午前中の練習が終わると帰り道もみんなでつるんで帰り、午後また集まって一緒に遊ぶ。夏休みが終わるころにはもうすっかり友達になっていた。カッコつけてキャラ作りするヒマもなかった。
昨日の夜、昔のアルバムを開いてみた。すると、ちっちゃい頃のあいつらの顔があちこちにあった。
数年間のブランクがあるけれど、もうずっと一緒にいた仲間のような気がしている。
夏休み明け。いつもなら緊張の初日。でも今回は違う。
もう、同じクラスに友達がいるんだ。今回はキャラ作りをする必要はない。
ありのままの自分を知っている仲間がいる。まっすぐ前を向いて、教室の扉を開けた。