院長ブログです
最近パートを始めた私の指導係をしてくれているのは、あと数か月で定年を迎える、勤続20年のパートのAさん。
彼女には社員さんも頭があがらないようだ。正直、私はAさんが苦手…。ベテランのAさんには、私の仕事のペースが遅く感じるらしく、「ホラしっかり頑張って!!」と、大きな声で(悪く言えばキツイ声で)ことあるごとに言われるのだ。
「はぁ…」
今日も昼休み、休憩室でため息をついていると
「今日もAさんにしぼられてるの?」
と同僚が声をかけてくれた。
「うん…私の覚えが悪いから仕方ないんだけど…ちょっとキツくて…」
「まぁ、言い方はキツイよね…。でも、ああみえて実はすごく優しいんだよ」
「えー!?」
―― 私が前、大きいミスしちゃった時もね、「しょうがないわねぇーもう!」とか言いながらササっとフォローに入ってくれて。課長にも一緒に報告に行ってくれたし。
私の具合が悪かった時も「私があとは引き継ぐから、今日は早退したら?」って残業までしてくれたり。
言葉こそキツいけど、本当によく周りを気遣ってくれるんだ。
みんなそれを知ってるから、Aさんのいうことは素直に聞いちゃうんだよね。この会社の肝っ玉母さんみたいな感じ? ――
そう言われてAさんのことを振り返ると、イライラした口調で接されたことは一度もなかった。彼女は20年働いた職場をもうすぐ後にする。その仕事を引き継ぐ私にしっかり伝えようとしてくれているのかもしれない。そう思うとAさんを見る目が変わってきた。
昼休みが終わるともうAさんが待っていた。
「ホラ、何してるの、これやるわよ!」
「はい!」
これからは言葉の表面だけではなく、その言葉の裏に隠された優しさを見つけていこう。Aさんが笑って定年をむかえられるように。