院長ブログです
「ママ、つまんない…遊びに行こうよ~…」
共働きで、いつも夫婦の休日も違う我が家。今日は年末の休暇を利用して一家総出で大掃除をしていたのに、娘は飽きてしまったのか、だんだんグズグズ言い始めた。
「お掃除してるんだからわがまま言わないの!お手伝いできないならあっちに行ってなさい!」
「ママのばかー!きらい!」
叱られた娘は泣きながら自分の部屋に走って行った。
掃除が落ち着いた頃、部屋を覗いてみると娘はベッドで泣き疲れて眠っていた。ふと娘の横にある小箱に気づき、ふたを開けてみると、中には松ぼっくりや貝殻、きれいな石など、色々なものが入っていた。
(あ、これって…)
それは今まで家族3人で出かけた時に集めたものだった。
ふと昔の記憶が蘇ってきた。私も幼い頃、大掃除をする両親に構ってもらえずさみしい思いをしたものだ。私には妹がいたので、二人で掃除をサボっては隠れて遊んでいたりしたけれど、娘には私たちしかいない。普段の週末は聞き分け良く過ごしてくれていても、久しぶりに3人揃った今日はどうしても遊びたくなっちゃったのかな…。思い返してみれば、夏休み以降、ろくに3人で過ごしていない気がする。
夕食の時間。起きてきた娘に聞いてみた。
「こはる、明日はどこかにお出かけしようか。どこがいい?遊園地?動物園?」
すると娘の顔がパァっと明るくなった。
「えっとね、えっとね…三角公園にみんなで手をつないで行きたい!」
三角公園は、歩いて5分程の近所の公園。娘は何も時別な事を求めてはいなかった。ただ、みんなで手をつないでのんびり公園に行きたかっただけなのだ。そう思うと無性に娘が愛おしくなり、抱きしめたくなった。
「こはる~!」
「ママ苦しい!はーなーしーてー!」