院長ブログです
休日、妻は買い物に出掛けており、家に居たのはリビングでテレビを観ていた中学生の息子と私。
息子がテレビのチャンネルを替えたとき、ある番組でホワイトデーの特集をやっていた。
それを観た息子が大きなため息をついた。
「何だ?急にため息なんかついて」
「ああ…。バレンタインデーにクラスの子からチョコ貰ったんだけど、お返しどうしようか悩んでて…。父さんてさ、母さんから初めてチョコ貰った時、どうした?」
「お菓子を渡して、気持ちを伝えたよ。そういえば、母さんからもチョコ貰っただろ?母さんが作ってくれたチョコだからな。お礼くらいは言っておいた方がいいんじゃないか?」
冗談めかして言うと、案外素直な返事をしてきた息子。そういう私も妻からチョコを貰ったので、今年はコンビニで売っているお返し用のチョコを渡そうと決めていた。
ホワイトデーの朝、ポケットにチョコを忍ばせキッチンにいる妻のところに行くと、鼻歌を歌って上機嫌で食事の支度をしていた。
「なんだか嬉しそうだね。朝から良いことでもあった?」
「実は…今日ホワイトデーだからって、手紙を貰ったの」
なんと!息子がチョコのお返しにお礼の手紙を書いて渡したそうだ。手紙がどんな内容だったかいくら妻に聞いても教えてくれなかったが、普段物静かな妻が喜んでいるのだから感謝の気持ちが詰まった手紙なのだろう。我が子ながらやるではないか!
喜ぶ妻の様子を見た途端、急にポケットに忍ばせていたチョコを渡すのが恥ずかしくなってしまった。
よし!仕事帰りに妻の好きな花とケーキを買って気持ちを込めて伝えるようにしよう。私も負けてはいられない。
ちなみに渡すはずだったチョコを自分でこっそり食べたことは妻にも息子にも内緒にしている。