山岡歯科医院新聞です
「肺炎」とは、主に肺に細菌が入り込むことで引き起こされる病気で、がん・心疾患・脳血管疾患などに次いで、日本人の死因のなかで上位の割合を占めています。なかでも『誤嚥性肺炎』は、日常生活のちょっとしたことがきっかけになることも…。
肺炎の主な症状は「発熱」や「せき」、「たん」など、風邪と非常に似ており、一般の方が症状から見分けるのは困難です。風邪は放っておいても良くなることがありますが、肺炎を放っておくと、入院が必要なほど重篤化することもあります。特に、ご高齢の方は急激に症状が進むこともありますので、怪しい症状が続くようでしたら、必ず早めに受診するようにしましょう。
通常、食べものなどの異物が気管に入りそうになると、身体は咳き込むことで異物を吐き出そうとします。しかし、高齢者の場合はそのまま気管に入ってしまい「誤嚥」が起こりやすくなるのです。また、飲食だけではなく、寝ているあいだに「だ液」が気管に流れこんでしまうこともあります。このときに、お口の中の細菌が一緒に侵入してしまい、誤嚥性肺炎を引き起こすきっかけになるのです。
誤嚥性肺炎を防ぐには、お口の細菌を可能な限り減らすことが効果的です。歯科医師などによる口腔ケアを積極的に受けた方は、そうではない方と比較すると「肺炎による死亡率を5割減らすことができた」という研究もあります。丁寧な口腔ケアを心がけることはもちろん、定期的に歯科を受診して、清潔なお口を保ちましょう!