山岡歯科医院新聞です
骨粗しょう症は、骨が脆くなって骨折しやすくなる病気。少し転んだ拍子に脚の骨や背骨を骨折して、寝たきりになってしまう人も少なくありません。日本の推定患者数は1000万人以上おり、約8割は自覚がないと言われています。
実は骨粗しょう症を患う人の90%以上が「重度の歯周病にかかる」と報告されています。骨粗しょう症を発症する原因は加齢や運動不足、生活習慣などさまざまですが、そのひとつに『エストロゲン』という「ホルモンの減少」があります。このエストロゲンが減少すると、歯と歯ぐきの境目などで炎症を引き起こしやすくなり、歯周病が悪化してしまうことも。
また、骨粗しょう症の影響で歯を支える骨も弱くなっていることから、より歯が抜けやすい状態になります。歯周病も骨粗しょう症も自覚症状が少ない病気です。もし骨粗しょう症と診断されたら、必ず歯科で歯周病のチェックを!
骨粗しょう症でよく使われる『BP製剤(ビスフォスフォネート製剤)』というお薬は、骨を丈夫にする代わりに「新しい骨や歯ぐきなどを作る機能」を抑えてしまう働きもあります。そのため、細菌に感染すると傷が治りにくくなり、抜歯などの処置をきっかけに最悪の場合、あごの骨が壊死してしまうことも。病気の治療などでお薬を飲んでいる方は、治療前に必ずご相談いただきますよう、お願いいたします。