山岡歯科医院新聞です
みなさんも子どもの頃に一度は夢見たことがあるかもしれない「宇宙飛行士」。試験に通過できる人はわずか1%にも満たないそうで、その条件の中には「むし歯がない(きちんと治療されている)」という項目が含まれています。
むし歯や治療が不十分な歯があると、気圧の低い宇宙では地上よりも激しい歯痛に襲われる可能性があります。たとえば、封を開けていないスナック菓子の袋を飛行機に持ち込むと、上空で袋が大きく膨らむことはご存じでしょうか。実は、これと同じことが歯の内側でも起こっており、気圧が下がると歯の内圧が高まって強い歯痛を引き起こしてしまいます。宇宙船の中は地上と同じ「1気圧」ですが、宇宙空間で着る宇宙服の中は「0.3気圧」まで減圧されるため、歯痛が生じる確率が高くなってしまうのです。
宇宙飛行士は、もし宇宙で歯が痛くなったら、まずは痛み止めを飲んで症状を抑えていきます。それでも痛みが治まらなかった場合、他の宇宙飛行士に歯を抜いてもらって対処するそうです。そのため、宇宙飛行士は地上で「歯を抜く訓練」も受けています。宇宙飛行士も抜歯ができるなんて、ちょっと驚きですね。