山岡歯科医院新聞です
歯科医師や歯科衛生士でも、お口の中をひと目見ただけで、すべての症状を見つけることはできません。というのも、お口の疾患のなかには「見た目だけではわからないもの」も存在します。そこで役に立つのが『レントゲン』です。
レントゲンは、正式には『X線撮影』といって、X線を通して体の中を写し出します。筋肉など密度の低い部分はX線がよく通るため黒っぽくなり、逆に骨などの組織はX線が通りにくいため、白っぽく写ります。
むし歯ができた箇所は歯が溶けて密度が下がり、レントゲンで撮影すると黒く写るため、肉眼では見えないむし歯もしっかり見つけることができます。
レントゲンにはあごの骨も写るため、骨の高さから歯周病の進行具合を確認できます。
歯周病は、放っておくと「歯」や歯を支える「あごの骨」が溶けてしまう恐ろしい病気です。レントゲンにはあごの骨も写るため、骨の高さから歯周病の進行具合を確認できます。
他にも、親知らずの生えている向きを確認して抜歯の計画を立てたり、歯の根っこの先に膿が溜まっていないか確認したりする際など、レントゲンはさまざまな診断で活躍します。
実は、私たちは空気や食品などから常に放射線を受けており、年間で約2.1ミリシーベルトの被ばくをしています。それに対して歯科におけるレントゲンの被ばく量は、約0.01~0.1ミリシーベルト程度で、日常生活における被ばく量よりも極めて低いことがわかります。
むし歯を早期発見する上で、レントゲンはとても有効な検査方法です。みなさんの健康を第一に考え、レントゲン撮影が必要かどうかは、私たちが責任をもって判断していますので、安心して検査を受けてくださいね。