山岡歯科医院新聞です
みなさんや、みなさんの周りで、食事のときに「ちょっと食べこぼしてしまう」「たまにむせてしまう」という方はいらっしゃいませんか?このようなささいなお口の衰えも、「年だから…」と諦めていると、いずれ『口腔機能低下症』という疾患に繋がってしまいます。
口腔機能低下症とは、「食べものを噛む
」「飲み込む」「話す」といった、お口の機能が働きにくくなっている状態のことです。そのままにしておくと「飲み込みにくい」が『飲み込めない』へ、「噛みにくい」は『噛めない』という状態に変わり、症状はさらに悪化していきます。
そして、「お肉」や「お魚」などが食べにくいからといって、「おかゆ」や「うどん」といったやわらかい食品を好むようになるとタンパク質が不足しやすくなり、筋肉が衰えて「歩行」や「階段の上り下り」といった日常生活にも支障をきたします。また、栄養の偏りは体の働きをさらに悪くし、要介護のリスクを高めるため注意が必要です。
口腔機能低下症は、主に加齢によって引き起こされますが、体の病気や、お薬の副作用が引き金になるケースもあります。左のセルフチェックで3つ以上当てはまった方は、口腔機能低下症の可能性が高いため要注意です。
☑食事の時にむせるようになった
☑お口が乾きやすい
☑舌や頬を噛んでしまうことが増えた
☑滑舌が悪くなった
☑硬いものが食べにくい
☑薬が飲みにくくなった
☑食べこぼしが増えた
☑舌などに汚れがつきやすくなった
☑食べ物がお口の中に残るようになった
口腔機能低下症は、「むせる」「食べこぼし」など、日常で起こるささいな異変から始まります。しかし、早い段階から歯科医院での専門的な対処を受けることで、症状を改善させることができます。大切なのは「年だから仕方がない」などと思わずに、ご自身のお口に関心を持ち続けること。ちょっとした変化に気がついたら、迷わず歯医者さんに相談しましょう。