山岡歯科医院新聞です
抜歯の原因として、むし歯と歯周病は7割近くを占めていますが、その割合は年々減少傾向にあります。しかしその一方で、抜歯の原因として増えているのが「歯の破折（はせつ）」です。歯周病・むし歯に次ぐ、抜歯原因・第3位の「破折」とは何なのか、どのように生じるのか徹底解明していきます！
破折とは転倒や事故、スポーツなどで歯を強くぶつけた際に、歯が折れたり割れたり、ヒビが入る状態のことです。割れやヒビの位置によって「歯冠破折
（しかんはせつ）」と「歯根破折（しこんはせつ）」の2つに分類されます。歯冠破折は治療によって歯を残せますが、歯根破折は抜歯に至ってしまうケースが多くなります。
歯ぐきより上に割れやヒビが入っている
歯ぐきより下に割れやヒビが入っている
破折は過去にむし歯治療などで神経をとった歯に多いのが特徴です。神経には「痛み」などの感覚を伝えるほか、歯に栄養を運ぶという重要な役割があります。そのため、神経がなくなってしまうと、歯は栄養が失われた枯れ木のように、もろく・かけやすくなってしまうのです。
歯の破折は「神経をとらないこと」が最大の予防策。それを達成するポイントは、「むし歯にならないこと」「むし歯になっても早く見つけて治療すること」にほかなりません。また、歯ぎしりや食いしばりのある方には、マウスピースの使用がおすすめ！「毎日のセルフケア」と「歯医者による定期ケア」の徹底が、生涯に1本でも多くの歯を残す近道なのです。
