山岡歯科医院新聞です
この時期は耳鼻科で花粉症の治療を受けたり、お薬を処方してもらったりする方も多いはず。ただ、花粉症で『舌下免疫療法』を受けている場合、歯科治療ができない可能性もあるため注意が必要です。
舌下免疫療法は、アレルギーの原因物質を、舌の裏側から少しずつ体内に取り入れるアレルギー治療のひとつです。体を徐々にアレルゲンに慣れさせることで、アレルギー反応を弱めていきます。5歳以上かつ、「スギ花粉症」と「ダニアレルギー性鼻炎」と診断を受けた方が受けられる治療です。
舌下免疫療法の副作用として、「お口の中のかゆみ」や「舌下の腫れ」が生じることもあります。このような副作用は治療開始の初期(約1か月)に多いのが特徴です。さらに、治療中にお口の中に傷ができたり、口内炎ができたりすると、アレルゲンの吸収が増加して重篤な副作用を引き起こす可能性も。同じ理由で、抜歯などの外科処置が受けられないほか、舌下免疫療法の一時中止が必要になる場合もあるため、注意が必要です。
日本アレルギー学会の手引きにも「抜歯後や口腔内に傷や炎症がある場合、状態を十分に観察し、投与の可否を判断すること」と記載されています。花粉症で舌下免疫療法を受けている方が歯科医院を受診される場合は、必ずそのことを私たちにお伝えください!