山岡歯科医院新聞です
コロナウイルス 薬はいつできる?
猛威を奮っている新型コロナウイルスですが、薬の開発はどうなっているのでしょうか?そこで、ウイルスに対抗するための薬の開発と、それにかかる時間についてご紹介したいと思います。
抗ウイルス薬の開発は難しい!
感染症は主に「細菌」または「ウイルス」によって引き起こされます。細菌による感染症といえば、歯科でもおなじみの歯周病や、O157・ペスト・コレラなどがあります。一方ウイルスは、新型コロナウイルスのほか、インフルエンザやSARS・MERSなどがこれに該当します。ウイルスによる感染症は、細菌に比べ治療薬を作るのが非常に難しいとされており、実はSARS・MERSの抗ウイルス薬も開発できていません。細菌は細胞を持った「生き物」ですが、ウイルスには細胞がなく「生き物ではない」と言われることもあります。生き物であれば弱点が見つけやすいのですが、ウイルスはその大きさからして細胞の100~1000分の1と非常に小さいものがほとんどで、構造も単純すぎて弱点を見つけることが難しいのです。そのため抗ウイルス薬は、開発までに数年はかかるのが一般的と言われています。
ワクチンも安全に使用するには時間がかかる!
抗ウイルス薬と同じく開発が待たれるのが、予防のためのワクチンです。ワクチンとは、簡単に言えば「病原性をなくしたり、弱くしたウイルス」を意図的に体内に入れ、あらかじめ免疫を作るためのものです。もちろん、ウイルスを体に入れるわけですから、様々なリスクが伴います。そのため、安全性と有効性を確認するには大規模な臨床実験が必要となり、開発から接種までには年単位の長い時間が必要になると言われています。