山岡歯科医院新聞です
メタボの怖さ!
「最近おなかが出てきちゃって…」と、
鏡を見てはため息をついている方も多いのではないでしょうか。メタボリックシンドローム(以下メタボ)の判断規準はきちんと決まっており、日本では以下の通りとなっています。
ウエスト周囲径が基準値(男性85㎝、女性90㎝)を越え、かつ「高血糖。高血圧、死亡異常症(高脂血症)」のうち2つ以上が当てはまる場合
メタボを放っておくと、動脈硬化が進んで血流が悪くなり脳血管疾患・心血管疾患・糖尿病など、命にかかわる病気のリスクが高まります。実際に、肥満・高血圧・糖尿病・脂質異常症(高脂血症)のうちいずれかひとつを持つ方は、何も持たない方に比べて心疾患になる危険性が約5倍であり、3~4つ持つ方は、その危険性が約36倍にも跳ね上がるという研究結果があります。
一石二鳥
歯周病予防=メタボを予防
実は歯周病を予防することはメタボを防ぐことにもつながります。その方法は実に単純明快。「良く噛んで食べること!」よく噛むと唾液がたくさん出て、食べカスが歯につきにくくなり、歯周病予防になります。さらに、良く噛むことによって脳内の「満腹中枢を刺激してエネルギーを消費させる物質(神経ヒスタミン)」が活性化されメタボの予防に!よく「ひと口につき30回噛みましょう」といいますが、これはきちんと意味があるのですね。
まさか!!
歯周病が全身疾患に関係?
近年、口腔内の小さな傷から血管内に入り込んだ歯周病菌が、さまざまな全身疾患に関係していることがわかってきました。その中にはメタボのリスクとしてあげた心・脳血管疾患や糖尿病なども含まれます。糖尿病が歯周病を悪化させ、さらにその歯周病が糖尿病を悪化させる…という負のスパイラルがあることや、動脈硬化をおこしている血管から歯周病菌が見つかった、という報告もされています。