健康な歯を守るために
羽曳野市の山岡歯科医院では、8020運動を実施しております。
8020運動とは、80歳になった時に自分自身の天然歯が20本残ることを目指す運動です。
実際、日本に次ぐ世界第二の長寿国スウェーデンの80歳の老人の歯の残存数は、日本人の2倍以上(21本)で自分の歯で生活できる方が多くおられます。
なぜならスウェーデンの人々は、歯医者は治療のためでなく、歯の汚れの除去や歯や歯ぐきの健康チェック、そして予防のため(メインテナンス)に歯医者に行くのが普通と考えているからです。
予防歯科を受けて歯を大切にするという習慣が普通であり、これはアメリカやヨーロッパ各国もほぼ同様です。それに対して日本人のメインテナンス率は約2%です。しっかり定期的に予防歯科(メインテナンス)を受けることによって、天然歯で一生過ごせることが可能になります。
こちらでは、予防歯科の必要性や予防歯科に関係するPMTCや3DSについて掲載しておりますので、是非、詳細をご確認下さい。
虫歯はお口の中の細菌が私たちの食事から養分を摂取して排泄した酸によって歯が溶けてしまう現象をいいます。歯や生体の抵抗力、虫歯の原因となる細菌、食事に含まれる糖、そして、誤った食習慣などいくつかの要素が深く関わっています。 虫歯を予防するためにはこれらの要素を知り、それぞれをコントロールしていく事が重要です。
糖:むし歯の原因菌は糖を食べ酸を排泄します。
特に砂糖は細菌の大好きなものです。
ミュータンス菌:歯に付着しやすく、糖を出すので初期のむし歯に大きく関わっています。
ラクトバチラス菌:虫歯の進行に重要な役割を果たすと言われています。
虫歯予防口の中の清掃状態が悪いと増殖します。
歯の強さ:歯の質にもそれぞれ個人差があります。
その他の虫歯のなりやすい条件を満たしている人は特に歯を強くする対策が必要です。
唾液の抵抗力:唾液には、細菌を洗い流す効果、抗菌効果、溶けかけた歯を修復する効果、そして酸性になった環境を中和する効果があり、大きな抵抗力となります。
食習慣:糖質の多い食事やおやつ、炭酸飲料などとりすぎや時間を決めずにひんぱんに食べるなどすることで、口の中が酸にさらされる時間や機会が増え、むし歯のリスクが高くなります。
羽曳野市の山岡歯科医院では、唾液検査(CRT)により個人個人の虫歯になりやすい原因を探し、それに合った予防法を提案します。
検査はカンタン 一定時間で唾液を採取するだけです!
唾液で以下のような内容が分かります。
●唾液の抵抗力の検査
唾液の量と質
唾液の量を中性にする力
●お口の中の細菌の検査
ミュータンス菌の数
ラクトバチラス菌の数
唾液中の細菌を実際に培養し、2日後には、結果がわかります。培養後にパソコンで結果分析を行います。パソコンの結果分析画面は、以下のような円グラフで表示でき、今後の予防対策を決めることができます。
唾液の暖衝能/唾液の抵抗力(中和する力)
唾液を試験的に滴下し、色の変化を見ます。
山岡歯科医院では、この唾液検査(CRT)を用いて、検査結果から、患者さまそれぞれにもっとも適した内容の予防歯科をご提案させて頂いております。
その例が以下となります。
1)細菌が多い場合 | PMTC後、3DS、殺菌剤クロルヘキシジン洗口 (PMTC及び、3DSは下記に詳細を掲載しております。) |
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2)歯質が弱い場合 | PMTC後、フッ素塗布 フッ素塗布の方法: 【綿球塗布法、イオン導入法、洗口法(ホームケア)】 |
3)砂糖の摂取量が多い場合 | 食事回数、内容の改善提案 |
4)唾液量が少ない場合 | キシリトールガムの利用 |
PMTCとは、プロフェッショナル メカニカル トゥース クリーニング(Professional Mechanical Tooth Cleaning)の略で、歯科医師や歯科衛生士といった専門家による機械を用いた歯の徹底的な清掃のことです。
30年ほど前にスウェーデンで始まり、今では世界の先進国で広く行われています。ただ単に歯ブラシの代わりに機械を使って掃除するというものではなく、歯ブラシ等では絶対に落とせないバイオフィルム(台所のヌルヌル汚れのようにこびりついてしまった歯の汚れ)を柔らかいゴムのチップなどを用いて剥がし取り、悪玉菌が多い状態を善玉菌が多い状態にしてしまおうというものです。
歯科医院で徹底的なクリーニングを受けてお口の中を善玉菌が多い状態にして、さらにお家でのお手入れを丁寧にしていただくと、次の定期クリーニングの日まで歯のバランス状態を良好に保つことができます。
PMTCは、選び抜かれた様々な機械・器具・材料の中から、患者様のお口の状態に合わせて組み合わせを決定します。それらを用いて予防歯科のプロフェッショナルである歯科衛生士が患者様の歯を隅々までクリーニングします。日常のお手入れではできないレベルのクリーニングです。
使用する器具の中には細い隙間に入れるために先がとがっているものもありますがクリーニング中に痛みを感じることはありません。 気持ちよく眠ってしまう方もいらっしゃるぐらいです。クリーニング終了後は歯の表面がつるつるになってお口がさっぱりします。
1.歯と歯の間
鏡を見ながら磨いていても落ちない汚れ。そんな所もしっかりケア。
2.歯と歯肉の境目
自分ではなかなか磨くことのできない歯と歯肉の境目をやさしくケア。
このように、歯の健康は、PMTCとホームケアを両立することで、維持することができます。
山岡歯科医院では、貴方の歯を健康に保つためにあなたに合った予防プログラムを作り、PMTCを行っています。
PMTCってどういうふうにやるの?痛みはないのですか? |
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やわらかいゴムでできたカップなどを歯にあて、回転させることにより汚れを取り除きますので、痛みを伴うことはありません。 |
PMTCは、虫歯予防にも効果がありますか? |
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虫歯予防にも効果があります。 |
PMTCを受け続けるのとしないのでは、どれだけの差がありますか? |
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右の図のようにPMTCを受け続けた人とそうでない人では 6年間で1.4mmの歯肉の変化ができたことも報告されています。 |
3DSとは、3DS Dental Drug Delivery System(デンタル・ドラッグ・デリバリー・システム)の略で、 薬の働きを最大限に発揮するように工夫された投与方法(投与剤)により、虫歯や歯周病の原因菌を殺菌し、虫歯や歯周病の予防を行う方法です。
3DSは特に虫歯菌の多い人や歯周病のリスクの高い人に適しています。
羽曳野市の山岡歯科医院では、定期的なメインテナンスとして3DSとPMTCをセットにして行なっております。
3DSをお勧めする理由として、基本的に虫歯の主な原因菌であるミュータンス菌は、歯だけに付着して増殖するという性質がある為、歯だけに薬を使用することができればミュータンス菌だけを減少さすことができます。
しかし、ミュータンス菌はバイオフィルムという細菌膜を歯の上に形成して飲み薬や塗り薬が直接効かない環境を作り、また、口腔内に投与された薬はすぐに唾液により希釈・除去されてしまいます。 3DSでは、歯科衛生士による専門的な技術と器具を用いた歯面清掃処理(ご自身では磨くことの出来ない歯間隣接面をはじめ、歯と歯ぐきの間にあるポケットの歯肉縁下、ブリッジの底、汚れた歯面や茶渋、たばこのヤニなどの強固なステインの除去)を行って、完全にバイオフィルムを除去した後、歯列にフィットしたトレーを用いて薬を一定時間歯面にのみ塗布します。この方法で、唾液に希釈されることなく、確実に抗菌剤やフッ化物などの薬を塗布することが可能となります。
基本的には、手順6を1週間毎日続けると、その間に形成されるバイオフィルムの中には虫歯菌が含まれなくなります。
個人差はありますが、3DSによる予防効果は約4~6ヶ月持続されます。
また、3DSで歯周病の原因菌を取り除くことが口臭予防にもつながるとも考えられています。
※3DSを行えば、歯磨きをしなくても良いというわけではありません。 あくまでも虫歯や歯周病になるリスクを低くするものです。